そのうち日記

ありきたりなことを書く

方言の話

私は宮城県民である。

仙台県と揶揄されることもあるが、まさに仙台市以外の宮城県のモヤモヤした部分出身である。

仙台は今や支店都市であり、他地方からの流出入が大きく、進学や就職を機にそのまま家を構える方も多いので、年寄り以外はなかなか方言を話さない。

数の多さと撹拌の速さで、文化の希釈が起きていると感じる。

しかし、青葉まつり仙台七夕はずっと引き継がれているようである。

 

祖父母と暮らしてるか、訛りの強い市外の出身ならば方言は結構話せる。

 

  • 「〜でしょ」の代わりに「〜だっちゃ」

       「行くんでしょ?」→「行くんだっちゃ?」

       「アホでしょ」→「アホだっちゃ」

 

  • 地域は限定されるが一人称「おい」

       「私はね〜」→「おいはね〜」

 

なぜか「宮城弁」ではなく「仙台弁」と言うのはわかりやすさ故か。

北部と南部、沿岸と内陸でも微妙に違うが、凡そ通じる。

 

さて本題である。

 

「寝なければいけない」

これをいう時に、フランクに言うとしたらどう言うだろうか。

 

「寝なきゃならない」

だろうか。

 

wikiで方言の部分を見ていて驚いたのが「しなきゃない」「しなくちゃない」である。

上の文を言うとしたら

「寝なきゃない」「寝なくちゃない」

になるわけである。「なら」が抜けるらしい。

これは本当に無自覚だった。

 

テレビで見るステレオタイプの田舎者の尻上がりなイントネーションや「〜だべさ」「〜だっぺ」はある程度コントロールできる。

これは周囲から真似される時によく使われるからである。

しかし、ある程度おかしいが他地方の人に通じるレベルの言い回しが一番無自覚になる。 

おそらく方言が希薄になった人でもこれは気づかないのではないか。

 

新潟の友達などは「〜〜さ〜」と沖縄の方言のような話し方をするが、通じるので直さずにいる。

青森の友達も、速さを落として、単語は通じるものに変えて話してくれる。

東北の方言は濁点がつくので同じように濁点をつけてくれる。

これは私が訛っているのでそのレベルに応じて合わせてくれているのだと思う。

私も私で、独特な単語や、「イ段」を「ウ段」にして早口で喋ったりすることは避ける。

 

しかし、いくら訛ってても相手が綺麗な標準語(当社比)だったりするとこちらも合わせる。

別な人と話している時に訛っているのを聞いたりすると「私とあの人の間にはある程度の距離があるんだなぁ」と感じる。

仲良くなりたければ、自然体で話しかけるため、方言が出てくる。

方言の訛り具合が人間関係の尺度でもあり、お年寄りなんかに訛って話しかけると少し喜ばれる。

 

私は方言が好きである。